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2022/5/19「週刊新潮」夏端月増大号 巻末グラフ3頁 北九州市・旦過市場について執筆

2021/9/16号 (35号)「週刊新潮」 巻末グラフ3頁 熊本県・キャバレー白馬について執筆


 
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「燃えてもまた蘇る 北九州の台所」

2022年4月に発生した、北九州市小倉北区の旦過市場火災。市場の老朽化に伴う、災害抑止の再整備が始まった矢先の事だった。「北九州の台所」として、古くから親しまれてきた市場の火災について、当初は、市内在住作家としてコメントを求められた私だった。しかし話をするうち、記事じたいを書いてもらえないかという運びになった。

私にとって旦過市場は、若いころから毎日のようにごはんを買っていた、一番大切な場所であり、上京後も帰省の際は真っ先に向かう場所であった。
 32年ぶりのUターン居住後も、東京から遊びに来た人を案内する、面白い場所として、何人もの方に見せてきた。その中のひとりである、新潮社の担当編集者氏を火災の3か月前に招いたばかりだった。

今回、不幸中の幸いというべきか、市場は全焼をまぬがれ、残った店舗は数日後に通常通り店を開け、地元民はお見舞い代わりの買い物にかけつけた。私もそのひとりだった。

火災のがれき撤去には、数千万円の資金が必要とのこと。再開発はどうなってしまうのか。私の記事が、1ミリでもいいから、予定通りの再開発の後押しにでもなれば、との思いから、今回、筆を取った。



※旦過市場の再開発を応援するクラファンは終了し、5000万円の資金が、地元の大手企業や一般の方より集まったようです。


 
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​2000年に東京から立ち寄った際の画像。現在も変わらない、温かい雰囲気の市場です。
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「週刊新潮」35号 (2021/9/16号)に企画・取材・執筆
「華麗なる、昭和の残り火」。熊本県八代市、国内唯一のキャバレー「白馬」をルポ
 
 


そもそもキャバレーとは、生バンドが演奏するステージとダンスフロアを備えた、ホステスと呼ばれる女性従業員が100~200人規模で働く社交場であり、キャバクラやスナックとは似て非なる業態の、飲食店の一種である。

その歴史を遡ると、遊郭が政府によって全面的に廃止されたのち、跡地に入れ替わるように出現した、いわば公認の社交場であり、昭和30年代から全国的に拡がったものだ。キャバレーは、昭和の高度経済成長期を映す鏡のように、長きに渡り活況だったが、やがて忍び寄る不景気の影に、盛大だった打ち上げ花火はひそやかな線香花火に替わってゆき、いまや残り火となる。

その残り火が、令和のこの時代において、唯一、八代市に存在する「白馬」なのである。

全国を見渡せば、まだちらほらと、キャバレーと名のつく店が存在しているように見える。だが調査してみると、キャバレーとは名ばかりの、スナックを業態としたもので、正真正銘のキャバレーは「白馬」だけなのだ。
 


今回は、このじつに貴重な、昭和レトロで美しく贅を尽くした建造物を、カメラマンの本田武士さんに撮影していただいた。取材では、今日まで白馬を維持してこられた二代目社長・池田義信氏の意地と、先代社長の奥様であられる、御年96歳の西田フサエママのパワーを感じながら、たっぷりとお話を伺うことができた。

誌面の文字数の制限により、そのすべてを紹介することはできなかったが、また別の機会でキャバレーについて、まとまった形で執筆することを、ひそかに計画している。
 


かつて福富太郎会長の「キャバレーハリウッド」を古巣とし、作家デビューした私にとって、心が躍るような取材だったことを付け加えておきたい。
 
 







 
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